2025-05-09 コメント投稿する ▼
備蓄米の流通が滞り、JA全農から卸売業者に出荷されたのは32% 政府の対策不備に消費者の不満
備蓄米流通の遅れが米価高騰を招く
コメ価格の高騰が続く中、政府が放出を決めた備蓄米の流通が滞り、消費者への供給が進んでいない。全国農業協同組合連合会(JA全農)は、3月に落札した19万9,270トンの備蓄米のうち、5月8日時点で卸売業者への出荷率がわずか32%にとどまっていることを明らかにした。前週の29%からはわずかに増加したが、全量の出荷完了は7月以降になる見通しだ。
この遅れの原因は、卸売業者が出荷を依頼し、小売店に届くまでに2~3週間を要するためだ。さらに、精米を担当する業者の処理能力にも限界があり、十分な供給が実現していない。
政府は3月に備蓄米の入札を行い、約21万トンを市場に放出。うち9割超をJA全農が落札した。しかし、4月13日時点で小売業者に実際に届いたのはわずか1.4%の3,018トン。食卓に届くまでのプロセスが滞っていることが明らかだ。
入札条件の緩和で業者参加を促進
こうした流通の停滞を受け、政府は入札に参加する業者の条件を見直す方針を検討している。現行の制度では、放出された備蓄米と同量を1年以内に買い戻すことが業者に求められている。この条件が厳しすぎるため、多くの業者が参加をためらっているとの指摘がある。
江藤農林水産大臣は、9日の記者会見で「備蓄米が消費者に届かず、流通の改善が必要」とコメント。入札条件の緩和により、業者の参入を促し、流通を円滑に進める考えを示した。
ネット上の反応:「消費者への影響を考えて」
ネット上では、政府の対応に対し批判的な声が相次いでいる。消費者は高騰するコメ価格に対する不安と怒りを表明している。
「米が高くて買えない。備蓄米はどこにある?」
「放出されたはずの米が店頭にない。どうなってるの?」
「入札の条件が厳しすぎて、業者が手を出せないんだろう」
「精米能力が足りないなら政府が支援すべきでは?」
「こんな状況で家庭の食費は増える一方だ」
まとめ:迅速な流通と条件緩和が必要
* 政府が放出した備蓄米の流通が遅れ、5月8日時点での出荷率は32%にとどまる。
* 卸売業者から小売店までの流通には2~3週間がかかり、精米処理能力も限界に。
* 政府は入札条件の緩和を検討し、業者の参入を促すことで流通を改善しようとしている。
* 消費者は高騰するコメ価格に不満を抱き、迅速な対策を求める声が多い。
コメ価格が上昇し続ける中、政府の備蓄米放出が実際に消費者に届くまでの仕組みが問われている。流通の遅れを解消し、消費者に安定した供給を実現するための具体策が求められている。