2025-03-17 コメント: 1件 ▼
コメ価格ついに4000円超え 10週連続値上がりで家計に打撃
コメ価格高騰の背景
■ 記録的な猛暑による不作
2023年の夏は異常な猛暑となり、コメの生育に大きな影響を与えた。高温と水不足で収穫量が減り、結果として供給が追いつかなくなった。
■ 需要増加と流通の混乱
一方で、観光業の回復や外食産業の活性化により、コメの需要は増えている。また、最近の天候不順や災害の影響で物流が混乱し、一部の地域では品薄が深刻化。こうした要因が重なり、価格の高騰につながった。
■ 消費者の不安による買い占め
「米が手に入りにくくなるかも」との不安が広がり、一部では買いだめする動きも見られる。これがさらに供給を逼迫させ、価格を押し上げる悪循環が生まれている。
政府の対応:備蓄米を市場へ
こうした状況を受け、政府は21万トンの備蓄米を市場に放出することを決定した。これにより供給不足を緩和し、価格を安定させる狙いがある。
JA全農は落札した備蓄米について、「販売時には運賃や保管料などの必要経費のみを加え、適正な価格で提供する」と発表。ただし、買い占めや混乱を防ぐため、販売時に「備蓄米」と明記しない方針だ。
今後の見通し
備蓄米の放出により、一時的には価格が落ち着く可能性がある。しかし、今年の作柄や国際的な食糧需給の影響次第では、再び値上がりする可能性も指摘されている。
日本人の食卓に欠かせないコメ。価格の高騰は家計への負担を増やすだけでなく、飲食業界や食品メーカーにも影響を及ぼす。政府と業界がどのような対策を講じるのか、引き続き注視する必要がありそうだ。